2011年3月7日月曜日

ジャコウネコのウンチコーヒーを求めるカンチャナブリ県民 一杯500~1,500バーツ

(インドジャコウネコ - wikipediaより)

ソース
ชาวกาญจน์แห่ชิมกาแฟสดผลิตจากขี้ชะมด แก้วละ 500-1,500 บาท

3月7日朝8時、記者はカンチャナブリ県ムアン郡ゲーンシアン区セーンチュートー通り1番地105号にある、「奥様畑で採れたコーヒーのお店」(Coffee Rai Khun Ying)を訪ねた。ここに来た理由は、コーヒー愛飲家たちがとぎれることなくこの店を訪れ、ジャコウネコのウンチから作られるコーヒーを一杯500~1,500バーツで飲みにくると聞いたからである。自分で淹れて飲むために購入して家へ持ち帰る人もいるが、その価格は1キロで10万バーツという。店に着くと、店を経営するスラーチェート・ユットスントーンさん、スジタラー・ユットスントーンさん夫妻と10人以上の従業員が、忙しそうに客の応対をしていた。

店を経営するスラーチェート・ユットスントーンさんに後で話を伺った。
「店を訪れるお客は、公務員や、経営者、ふつうの人たちとさまざまだけど、共通しているのはみんなコーヒーが好きなんだね。注目してほしいのは、お客が注文するのはジャコウネコ(またはハクビシン)の排泄物から作られるコーヒーということ。このコーヒーは一杯500バーツから1,500バーツで、お客の求める風味によってそれぞれの値段が付いている。コーヒーの量は、ふつうのお店が出す一杯と変わらない」

「値段は高いけど、お客さんも覚悟の上、納得してお金を払ってくれる。一部のお客さんは、持ち帰って家で淹れて飲みたいと、1キロ10万バーツでコーヒー豆を買っていく。このコーヒーが高価なわけは、原材料が手に入りづらいことと、製造工程がとても難しいことだね。お客さんに出すまで、製造には1年もかかる。この製造方法は、自分と妻で3年がかり試行錯誤を繰り返したあげく、やっとお客さんに販売できるようになった。ジャコウネコの排泄物から作られるコーヒーは、すべてのコーヒー愛飲家たちが夢中になる豊かな風味を持つだけでなく、内蔵を癒すと信じられているよ」

自分はタイで初めてジャコウネコの排泄物から作られるコーヒーの配合を考え、不思議で、新しく、かつ濃厚な味を完成した。しかし、いまのところ県外への販売は十分とはいえず、とくにタイ南部・中部地方へはまだまだこれからである。

カンチャナブリ県でこのコーヒーを販売しているのは、唯一自分の店だけだ。このコーヒーは外国からの需要が多く、特に多いのは日本、韓国、欧州である。ジャコウネコはタイの動物保護法の指定を受けた保護動物であり、天然資源・環境省の法律によって野生保護動物に指定されている。

将来は、ジャコウネコの商取引が可能になり、農家の貴重な収入源になり、国に莫大な利益をもたらすと思う。現在、生物経済開発事務局では、ジャコウネコの養殖を振興するプロジェクトを予定している。これによって、豊かな収入が得られるだろうと、スラーチェート・ユットスントーンさんは語った。

このお店の常連客、ユッティ・サワットさんに話を伺ってみた。
「私はコーヒーを飲むのが好きで、この店がジャコウネコの排泄物から作られるコーヒーを出して以来、ここの常連になっている。最初はあんまり飲む気がしなかった。けどコーヒー愛飲家たちが何人もやって来るのを見て、財布を叩いて500バーツを払うことを決心した。飲んでみたら、この価格にふさわしいコーヒーだとよくわかった。でも、自分がいままで飲んだ、最も高価なコーヒーでもある。試しに飲んでみると、このコーヒーの香りが口いっぱいに広がり、不思議で新しく、濃厚な味がするね。500バーツ以上の価値があることは間違いないよ」

参考リンク
おまけ
BTS の Chong Nongsi駅、Siam方面行きのホームから覗いた真下にある Dean & DeLuca というお店では、一杯1,000バーツでコピ・ルアクが飲めるそうです。

動画