2014年2月16日日曜日

コメ担保融資の不正手段を暴露 少なくとも20種類以上

ソース
แฉกลโกงจำนำข้าวชี้มีอย่างน้อย20วิธี

農民同盟がコメ担保融資の全不正を暴露。精米協会会長は20種類以上の不正手段を解説、不正が制度の崩壊を加速させ、国家に莫大な損害を与えたと断言。

元下院議員(ピサヌローク、民主党)ワロン・デートキットウィクロム氏は、2月16日の「失政または不正によるコメ担保融資の崩壊」と題した懇親会において次のように述べた。政府が籾殻付きコメの担保受入価格を市場価格よりも50%も高く設定したことは誤った政策だが、制度内の不正を放置したことが制度の崩壊を加速させ、国家に莫大な損害を与えた。

ワロン氏は、コメ担保融資制度はその最初から最後までのあらゆる過程に不正が存在すると指摘した。まず最初の過程では、農地登録手続きにおける不正である。さとうきび畑にしている土地を稲田として登録し、担当官もこれに加担している。また、農民が籾殻付きコメを精米所に持ち込むときに不正の被害を受ける。すなわち、コメ水分計で測定できる最高値は35%であり、これを超えるとエラーになってしまう筈なのに、農民が受け取った書類には水分値が37-38%と記録されている。

精米を精米所から保管所に送る過程では、通常ならば品質検査官(サーベイヤー)がコメを検査し、1袋あたり7バーツの検査費用を徴収する。しかし品質の良いコメを持ち込むと1袋あたり50バーツを支払う必要があるため、精米所は品質の良いコメを売却して、劣悪な品質のコメまたは玄米を保管所へ送る。このため保管所の精米は程度が悪く腐敗したコメになっている。

ワロン氏は、精米所はこの制度の中で、農民の権利を代わりに行使して利益を得ている、と言う。例えば、農民が作付証明書で20トンの稲を植えたと申告したが、実際には15トンしか作付しなかった場合、精米所は残り5トンの権利をトンあたり1,000バーツで譲ってほしいと申し入れる。そしてカンボジアやミャンマーからコメを輸入したり、劣悪な品質のコメを政府から購入して、担保制度にコメを納入するのだ。

この他には、コメ保管倉庫にも隠された不正の手段がある。腐敗したコメを保管庫に保管するときは、「取り囲み」と「穴落とし」と呼ばれる方法を用いる。これは、品質の良いコメ袋を積み重ねて周囲を取り囲み、中央の区域を空けておいて、品質が劣化したコメを中央の区画に落とし込むというものである。この方法によって、倉庫でのコメの検査は格段に難しくなる。というのも、検査のためには積み重ねられた全てのコメを搬出する必要があるためだ。

最終過程の不正は、政府によるコメの売却手続きである。政府間取引でも不正が行われている。商社へ安価に販売されており、コメ担保制度の価格は安価だが、コメは市場には販売されない。

ワロン氏は次にように述べた。「2月17日に国家汚職防止取締委員会事務局へ出頭し、インラック・チナワット首相の罷免に関する情報を提供する。首相は国家米政策委員会議長の立場にありながら、政府のコメ担保融資制度における不正を放置した」

タイ精米協会名誉会長ニポン・ウォントラガーン氏は次のように述べた。コメ担保融資制度には4つの段階があり、農民登録、籾殻付きコメの精米所への納入、精米所から倉庫への納入、そして政府による倉庫からの売却である。不正の手段は少なくとも20種類はあり、例えば水増しした作付面積の申告であれば、実際には20ライの作付なのに30ライで申告するというものである。

この他にも、農民は決められた地区の精米所に籾殻付きコメを持ち込まなければならない、と商務省は定めており、以前のように任意の精米所を選ぶことができない。そのため精米所は農民に対して有利に交渉することができ、好きなように不正を行うことができる。また、品質検査官は搬入されるコメには責任を負うが、搬出には責任を負う必要がない。そのため、購入者はコメの品質に不安を抱くことになる。