2011年7月18日月曜日

弾丸硬貨


(弾丸硬貨 - タイ中央銀行のウェブサイトより)


弾丸硬貨とは、かつてのタイ王国において、スコータイ王朝からアユタヤ王朝、チャクリー王朝まで、約600年の長期にわたり流通した貨幣である。貨幣価値に見合った重量の純銀の棒の両端を、内側に折り曲げて作られる。外観が火縄銃の弾丸とよく似ているため、英語では Bullet Coin と呼ばれる。

スコータイ王朝は弾丸硬貨の鋳造権を独占しなかったため、銀の重量と大きさは多種多様である。後のアユタヤ王朝は一般による貨幣の鋳造を禁じたため、弾丸硬貨は規格化され、2つの重要な刻印、すなわち王朝印と王印が刻まれた。弾丸硬貨は長期に渡って流通したが、ラーマ4世の時代になると商業が発展して貨幣の需要が増加し、人力で鋳造していた弾丸硬貨の供給が不足し始めた。貨幣を鋳造する必要に迫られたラーマ4世は、硬貨製造機の輸入を命じたが、弾丸硬貨の流通は依然として認めた。弾丸硬貨は1904年10月20日に廃止され、欧州と同じ円盤状の硬貨がタイ王国の貨幣になった。

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