2010年5月15日土曜日

発掘された大昔の舟に、宝くじの当選を祈る

ソース
ขุดพบเรือโบราณ คอหวยลุย กราบไหว้ขอเลขเด็ด
http://www.thairath.co.th/content/region/83139 キャッシュ

長さ11メートル幅80センチの大昔の丸木舟が運河から引き上げられ、当たり番号を求めて拝む村人たち。舟を見ていた村の女性が気絶し目覚めると、自分は舟の持ち主で、舟を作るのに20年かかり、年齢は数百歳だと語り、ランナー様式の民族衣装を求めた。

5月12日の12時半頃、タイ北部ガンペーンペット県クローングラーン郡ポーンナムローン区クローンプライ村4番地の横にあるタピオカ畑の近くで、村人数百人が運河から引き上げられた大昔の丸木舟を見に集まった。

ポーンナムローン区役場の職員ブンチャン・インパイさん(43歳)によると、昨日夕方頃、上記の運河で村人が投網で魚を採っていたところ、水中で木材を踏んだことに気付いた。その大きさが普通でないと感じたので、水に潜って確かめてみたところ、非常に長くて中央に溝のある、舟に似た木材であることがわかった。そこで近所の人々に知らせ、トラクターを使って引き上げたところ、長さ11メートル幅80センチの、大昔の丸木舟であったため、村人は北部タイの習慣に従って、お供えをして拝んだ。

その後、話を聞いた域内すべての村と周辺の村々の人々が、丸太舟を見に続々と集まって来た。宝くじの当選日が近いこともあり、クローンプライ村の村人は、舟をクローンプライ寺に安置することに決めた。

皆が協力して丸太舟を自動車に載せたところ、舟を見ていた村の若い女性が気を失って地面に倒れたため、村人が手当をしたところ、地面から起き上がると金切り声を上げたため皆は驚いた。その女性は、自分は舟の持ち主であり、美しいランナー様式の民族衣装を自分に用意して、自動車を綺麗に飾らない限り、舟はどこにも移動させないと言った。

そこで村人は要求通りに物品を用意し、話を聞いたところ、この女性は次のように述べた。私はチェンマイに住んでおり、妹と一緒に夫を探して舟で下ってきた。舟を彫るために20年かかり、舟に乗ってきてから約10年が経ったが、夫は見つからない。この付近で私の舟は沈み、それからずっと舟を見守ってきた。今では年齢は数百歳になる。もし寺に居させたいならば私の言う通りせよ。さもなくば呪われるであろう。村人は急いでこの女性の言う通りにした。

この話しが伝わると、周辺からさらに多くの人々が集まり、お供えの花や蝋燭、線香を持ち、お供えを買って、タイ北部の作法に従って幸運を祈願し参拝した。宝くじの番号を求める人も多く、夕方になり自動車の飾り付けが出来上がると、舟をクローンプライ寺に奉納するために人々の行列ができた。

舟は南洋材でできており、約100年前の丸木舟と推測される。村人が「クローン」と呼ぶ古代の道具を用いて彫られる舟である。かつてのガンペーンペットには非常に多くの林があり、林に関する事業を独占していた。クローングラーン郡にある林で木が切られ、運河に流され、その後筏に仕立てられピン川を流してタイ中部へと運ばれた。
丸木舟の材料は、かつてクローングラーン郡に多く生えていた南洋材が好んで使われる。未完成の状態まで舟の形に彫られ、やはり筏に仕立てられタイ中部まで運ばれて売られた。それを買った者はもう一度仕上げ加工を行った後で使う。従って想像するに、売るために彫られた丸木舟が、運ぶ途中に沈み失われ、それがこのように見つかったのであろう。